- 油長酒造
- 奈良県
鷹長(風の森) 菩提酛 純米無濾過生原酒 720ml
日本清酒発祥の地とされる奈良県・正暦寺に古くから伝わる伝統技法「菩提もと」です。米を水に浸けて乳酸菌による乳酸発酵を行い、酸性水(そやし水)を生成、その酸性を利用し酒母もろみ中での目的以外の微生物の繁殖を抑える技術であり、生?瞼、山廃といった現代の様々な酒母メカニズムの原型となっている事で有名です。
この酒は、その歴史ある酒母造りを現代に受け継ぐ奈良県内7つの蔵元と正暦寺の住職が協力して仕込んだ酒母(菩提もと)を用い、菩提山町産のヒノヒカリを70%まで磨いて醸された純米の無濾過生原酒です。まさに奈良の酒造りの原点とも言える手法を体現した酒であるといえます。
立香は菩提もと特有の乳酸発酵に由来する酸のニュアンスを軸に、濃厚で甘やかな香りが重なり合います。芳醇あり、さらには奥行きのあある複雑さを感じさせます。
口当たりはとろみを帯びた柔らかなアタックと力強い骨格のしっかりした部分がバランスよく存在します。
味わいは、濃密な甘みと瑞々しい酸味が一気に広がる立体感のあるもの。さらに、ほのかな苦味や渋み、ゆったりとした旨味が折り重なることで、非常に複雑で厚みのある味わいを形成しています。それぞれの要素が主張しながらも、菩提もとならではの酸が全体を見事にまとめ上げ、絶妙なバランスを実現しています。
後味はまったりと長く続き、濃密で深い余韻が印象的です。冷酒としてキリッと楽しむのはもちろん、少し温度を上げることで甘みや旨味がよりふくよかに広がり、違った表情を見せてくれます。温度帯による変化を楽しめる点も、この酒の大きな魅力のひとつです。
飲み頃温度はやや高めの18~20度。常温から少し冷えたあたりがおすすめです。奈良が誇る清酒の歴史、その原点とも言える菩提もとの魅力を存分に味わえる一本。伝統と現代の技が融合したこの酒は、日本酒の奥深さを改めて感じさせてくれることでしょう。ぜひじっくりと豊かな味わいをご堪能ください。